紫外線対策は子どもの時から! 頼りになるのは…

紫外線対策は子どもの時から! 頼りになるのは…
ピンク
ねぇ、レッド、みんな!
このあいだの「紫外線は5月が一番強い?!」の話でちょっと気になることがあるのだけど…
レッド
どうした、ピンク。
わからないことがあったら何でもズバッと答えるぞ、ブルーが…
ブルー
ブルー
おいおい、レッド、またその丸投げパターンか…
それでピンク、何が気になったんだ?
ピンク
ピンク
あの話のときに、「長期的なエイジングケアという意味ではUVA対策が重要」って言ったでしょ?
その「長期」ってどれくらいの長さかしら…さっき公園で幼稚園児くらいの子どもたちを遊ばせていたママたちが、「UV対策は子どもの時からやっておかないと大人になってから後悔するわよね~」って話していたの。
ブルー
ブルー

なるほど、その話か。

まず、「長期的なエイジングケア」の話は、シミやシワなどであればUVAの話がメインで良いのだが、別にUVB対策が重要ではないということではないぞ。

このあいだ教えた環境省のガイドブックにもこんな記述がある。

 地表にいる我々が浴びる紫外線のうち、UV-Bが地球上に届いている量は少ないのですが、皮膚の細胞のDNAに傷をつけてしまいます。皮膚の細胞にはこのDNAの傷を切り取って正しいDNAに戻す仕組みが備わっています。しかし、DNAの傷害が大き過ぎたり、度重なり、修復能力を超えると直し間違いが起こり、誤った遺伝情報(突然変異)が生じることがあり、それが皮膚がんの原因になると考えられています。

我々は子供のうちに大量の紫外線を浴びていると考えられます。その影響は何十年もたってから現れてきます。子供のうちから紫外線を浴びすぎないよう、帽子、衣類、日焼け止めなどによる紫外線防御を心掛けることが大切です。

出典:「紫外線環境保健マニュアル2015」(環境省)「第2章 紫外線による健康影響」

 

イエロー
イエロー
突然変異だって?!
グリーン
グリーン

イエロー、それは遺伝子レベルでの情報エラーだ。

細胞分裂する時のDNA複製プロセスで、小さなエラーでもそれが複製されて積み重なっていくと、がんになると言われている。

そのエラーが仮に皮膚の細胞で積み重なると皮膚がんになるリスクが高まるんだ。

ブルー
ブルー
UVBの場合、浴びてすぐに「日焼け」としてダメージが現れるのでわかりやすいが、UVAの場合、ダメージがすぐには現れないことから油断しやすい。
だから、「UVAのことも忘れないでね」という意味で長期的な対策が重要ということ。
UVAやUVBについては前回の復習もしておいてくれ。
さて、本題だ。

紫外線対策は子どもの時から?

 

ブルー
ブルー

ということで、ピンクが公園で聞いたという「UV対策は子どもの時からやっておかないと大人になってから後悔するわよね~」の話だ。

UV対策を子どもの時からしておくと、将来のためのエイジングケアという意味でも、さっき話が出た皮膚がんリスク対策という意味でも良い。
UVAなのかUVBなのかは特に意識することなく、無理なくできる範囲であっても。

グリーン
グリーン

おっと、ブルー、「UVAなのかUVBなのかは特に意識することなく」についてはちょっとツッコませてくれ。

前回も話した通り、室内の場合でも、UVAは一般家庭などの窓ガラスなら通り抜けてしまう
屋外の場合、直射日光を浴びていなくても路面やビルなどの反射もある
そもそも完璧なUVA防御は不可能ということだ。

とはいえ、UVAによるダメージというのは「ちりつも」、つまり「チリも積もれば山となる」だ。
裏を返せば、対策も「ちりつも」。
日ごろから直射日光や反射光に少し気を付けることの積み重ねであっても対策としては有効だ。

ブルー
ブルー
フォローをありがとう、グリーン。
もう一つ、UVBが原因となる皮膚がんに関してだが、日本人の場合は過度に心配する必要はない。
日本は世界で最も皮膚がんが少ない国の一つで、日本のがん患者の中で皮膚がんの患者数は上位10位にも入らない。
ちなみに皮膚がんが世界で一番多いオーストラリアやニュージランドと比べると、皮膚がん患者の発生率はわずか100分の1だ。
イエロー
イエロー
で、ブルー、「紫外線対策は子どもの時から?」の話は?
ブルー
ブルー
今もその話をしているつもりだが、紫外線を浴びると肌の表皮の場合はほとんどの細胞で、また、その内側にある真皮の場合は一部の細胞で、遺伝子に傷がつく。
イエロー
イエロー
あ、ブルー、その「表皮」と「真皮」も前回出てきたね。
これだ!

紫外線は5月が一番強い?! エイジングケアはどうする?【前編】

ブルー
ブルー
そう、イエロー、それだ。
で、人間は子ども…というか、赤ちゃんの頃から紫外線を浴び続けるとどうなる?
イエロー
イエロー
遺伝子も傷つけられ続ける…のかな。
ブルー
ブルー
そう、その通りだ!
傷つけられても修復はされるのだが、その修復過程で細胞に突然変異が生じてシミや皮膚がんになってしまうというのはさっきの話の通りだ。それだけではない。
子どもは大人に比べると細胞分裂が盛んなので、傷のついた遺伝子が間違って修復されてしまう可能性も高い。だから…

イエロー
イエロー
だから…
仮に紫外線量は同じだとしても子どもにとっては悪影響が大きいということか!
ブルー
ブルー
そうだ、イエロー、今日はなかなか調子良いじゃないか。
イエロー
イエロー
で、その悪影響を防ぐために頼りになるヤツがいるんだって?
グリーン
グリーン

「ヤツ」ではなくて「国」だが、そこで登場するのが、さっき「皮膚がんが世界で一番多い」と話したオーストラリアだ。

この国では大人だけでなく子どもにも、徹底した紫外線予防教育をやっているんだ。

頼りになるのは…「スリップ・スロップ・スラップ・ラップ」?

 

グリーン
グリーン

オーストラリアは国民の3人に2人が70歳までに発症すると言われるほどの皮膚がん大国で、紫外線対策の先進国でもある。

さっきの話の通り、子どもの時の紫外線対策が大人になってからの皮膚がんリスクを大きく左右するから、自治体、学校、家庭が連携する総力戦で紫外線と戦っているんだ。

で、1980年代に「SunSmart(サンスマート)」という紫外線対策キャンペーンが始まった時からのスローガンが「スリップ、スロップ、スラップ、ラップ (Slip, Slop, Slap, Wrap)」だ。

イエロー
イエロー
なんだ、それ?
何かの呪文みたいだな。
グリーン
グリーン

もともと「スリップ、スロップ、スラップ」の3つのキーワードで始まったスローガンだ。

今ではキーワードの数が増えていろいろなバリエーションで普及しているが、代表的なのはこれだ。

長そでのシャツを着よう!
(Slip on a long sleeved shirt!)
日焼け止めを塗ろう!
(Slop on some sunblock!)
帽子をかぶろう!
(Slap on a hat that will shade your neck!)
サングラスをかけよう!
(Wrap on some sunglasses!)

ピンク
ピンク
とてもシンプルで日本でもよく見かける対策ばかりだけど、これをやるのが大人ではなくて子どもってことね。
グリーン
グリーン
そう、ピンク、そこがポイントだ。
日本では子どもに帽子をかぶせることは珍しくないが、子どもに日焼け止めというのはそこまで普及していない。
海水浴や炎天下のスポーツの時くらいだろう。
レッド
レッド
サングラスや長そでシャツはもっと少ないんじゃないか?
グリーン
グリーン

オーストラリアと日本では日差しや紫外線量が違うし、紫外線ダメージや皮膚がんリスクは人種や肌タイプによっても大きく変わる。

だが、紫外線によるダメージが子どもの時から少しずつ蓄積するということに変わりはないんだ。

だから、オーストラリアで子どもの時から日常的にやっている紫外線対策の多くは日本でも参考になる。

ブルー
ブルー
ちなみに在日オーストラリア大使館でも「サンスマートプログラム」という日本語ページを設けて、たとえばこんな情報を掲載しているので参考にしてくれ。

衣類

・ゆったりめの軽い服装で、できるだけ腕、脚、首をおおうものが良い。
・Tシャツは首が隠れないので、ポロシャツの方が望ましい。
・生地は、綿、麻等の風通しが良いものを選ぶ。ポリエステル・綿の混紡や綿100%の衣服は紫外線被害を95%防ぐという結果が出ている。
・洋服が濡れていたり、あせたり、古い場合には予防効果が弱まる。
・薄い色より濃い色の衣服の方が紫外線を吸収しないため、より良い。

出典:「サンスマートプログラム」(在日オーストラリア大使館 公式ホームページ)

帽子

・顔、首、鼻、耳、頭皮を紫外線から守るものを着用する。
・屋外では、8〜10cm(小さい子どもなら6cm)程度のつばのある帽子をかぶること。ただし、帽子のみだと部分的にしかおおうことができないため、日焼け止めも必ず使用する。野球帽やサンバイザー、つばの浅い帽子は顔や首をおおうことができないため、あまり好ましくない。日にかざしても日が透けないものが良い。
・スポーツをする場合やよく動き回る子どもには、つばが邪魔になるので横と後ろのおおい部分が長くなっているタイプの帽子(legionnaire’s hat)が良い。
・帽子は上からの紫外線予防には役立つが、反射からは守ることが出来ないため、サングラスの着用や顔・首に日焼け止めを塗ることを忘れないようにする。

出典:(同上)

 

レッド
レッド
ありがとう、ブルー、グリーン!
みんな、このあいだの合言葉も忘れないでくれ。
イエロー
イエロー

レッド、了解!

長期間にわたってジワジワと肌にダメージを与えるのがUVA!
短時間でジュージューと肌にダメージを与えるのがUVB!

じゃなかったか…

みんな
みんな
U-V-A! エイジング(aging)のA!
U-V-B! バーニング(burning)のB!

え、日焼け止めの「SPF」値は、UV対策効果の持続時間と関係ない?!

【決定版!】アンチエイジングの基本要素とは… 3+2+1=6要素!